瀋陽日報、瀋陽日報全媒体記者 葉青 3月はまだ更地でしたが、9月には主要な建物の工事が完了しました。それから2ヶ月後、上空から見ると、敷地面積9.5万平方メートルの大型半導体材料生産拠点は既にその姿を現し、来年稼働すれば、半導体設備用炭化ケイ素の国内空白を埋めることが期待されます。
　　11月22日、瀋陽経済技術開発区開発26号線にある漢京半導体産業基地プロジェクト建設現場を訪れると、冬眠の様子は全く見られず、活気に満ちた工事の熱気は冬の寒さを吹き飛ばしていました。

建設中の漢京半導体産業基地プロジェクト。張文魁撮影

　　 工期を急ぐ　春節前まで作業を続ける
　　3号工場に入ると、油圧式昇降機が作業員を工場の屋上に運び上げ、クリーンエアダクトの設置作業が行われていました。「この工場は石英工場で、車間は微粒子汚染に対する要求が非常に厳しく、高精度生産加工に対応するため、100級、1000級、10000級のクリーンルームを建設する必要があります。」と、遼寧漢京半導体材料有限公司の趙陽行政副総経理は述べています。
　　現在までに、研究開発センター、セラミック工場、石英工場、および付属建物の建設工事が完了し、全体の工事進捗率60％に達し、内装工事に着手しています。冬の間は、内部の配管、電気設備などの機械電気設備の施工を完了する予定です。
　　「ご覧の通り、プロジェクト全体の建物の外壁は青い断熱膜で覆われており、冬期も工事を継続できます。」と趙陽は説明し、冬の間も工事を中断せず、450名以上の管理者と施工員が現場で作業を続け、「春節前まで作業を続ける」と述べています。

　　 空白を埋め、国内半導体産業の発展を促進する
　　一刻も早く、時を逃すわけにはいきません。「当社の製品は市場の需要が大きく、下流市場からの調達需要も非常に急務です。早期に生産を開始すれば、市場を先取りし、早期に収益を上げることができます。」と趙陽は述べています。
　　遼寧漢京半導体材料有限公司は、国内初の炭化ケイ素消耗品メーカーであり、同社が独自開発した半導体設備用炭化ケイ素製品は、顧客側でテスト認証済みであり、技術面で国産化を達成し、国内業界の空白を埋めています。今回、10億元を投資して建設された漢京半導体産業基地は、製品の研究開発、生産、販売を一体化し、電子専用材料の加工製造を主に事業としており、炭化ケイ素微粉と素材を原料として、精密加工を経て、半導体業界で使用される垂直型ボート、プロセスチューブなどの製品を製造しています。
　　プロジェクトが完成し、生産能力に達すると、年間売上高12億元、年間税収1億元、直接雇用1000人以上を実現できると予想されています。さらに期待されるのは、このプロジェクトが業界の輸入独占を打破し、国内サプライチェーンの重要な一環を補完し、国内の材料調達問題を解決し、国内半導体産業の発展を力強く促進することです。

　　 先頭に立つ　企業と政府が連携して取り組む
　　このプロジェクトの重要性を踏まえ、今年3月、遼寧省2024年第1四半期重点プロジェクト集中着工動員大会の瀋陽会場が、ここに設置されました。
　　プロジェクトの着工前に、鉄西区は消防、環境保護などの承認部門を招集し、企業が各部門を個別に訪れる必要がなく、直接対面で対応することで、最短時間で事前承認関連の手続きを完了し、企業の迅速な着工とプロジェクト建設のタイムリーな推進を実現しました。プロジェクト建設過程においては、企業のニーズに応じて要素を確保し、給排水、電力供給、暖房から道路、緑化などの一連のインフラ整備を行い、環境制約によって建設進捗が影響されないようにしました。
　　「企業が冬期も工事を中断しないためには、冬期に作業を行うのではなく、春夏秋3シーズンに工期を確保し、建物の早期閉鎖を確保することで、内部の正常な施工を保証する必要があります。」と、経済開発区プロジェクト（企業）サービスセンターの王大力主任は現場で記者に語りました。
　　企業と政府が連携して取り組んだ結果、漢京半導体産業基地プロジェクトの建設進捗は当初計画より50日以上早まりました。「現在の進捗状況からすると、2ヶ月早く設備を導入でき、来年10月1日の稼働開始を予定しています。」と趙陽は述べています。
　　 スピードアップ　プロジェクト建設の冬休みが冬繁忙期に変わる
　　漢京半導体産業基地からすぐ近くの場所に、総投資額5億元の賀利氏グループ信越石英半導体生産基地プロジェクトも建設中で、来年3月の正式稼働を予定しています。半導体業界の主要プロジェクトが同時に進展することで、集積効果が生まれ、集積回路産業チェーンの上下流企業の誘致が加速し、遼寧省が半導体設備の重要な材料供給拠点となることを促進しています。
　　「冬繁忙期」に奮闘し、「年間目標」を達成する。経済開発区では100以上の「冬期も工事を中断しない」プロジェクトが順調に進められており、冬休みが冬繁忙期に変わる光景があちらこちらで見られます。第4四半期を達成するため、鉄西区は「冬季攻勢」を開始し、建設スケジュールを注視し、プロジェクト台帳を作成し、冬期施工における要素の確保を強化し、プロジェクトマネージャーによる1対1のサービス、建設進捗のリアルタイム追跡を実施しています。区全体で、リーダーによる責任分担、マネージャーサービスなどのメカニズムを強化し、「冬期も工事を中断しない」企業が問題に直面した場合、迅速に対応できるようにしています。
　　現在、BMW新型動力電池、華翔汽車部品、ミシュランスマートアップグレードなど148の「冬期も工事を中断しない」プロジェクトが建設を加速しており、これらのプロジェクトの総投資額は653億元に上り、冬期施工期間中の固定資産投資は64億元に達すると予想されています。

　 　出典：『瀋陽日報』2024年11月24日付1面転載03面
　　編集：劉乃瑩